【Q&Aコラム】筋肉痛がこないと筋トレの意味はない?
当院の患者様から実際にいただいた、代表的なご質問をご紹介します。
※リスク・副作用、施術内容はコラム投稿時点での情報となります。最新の情報はクリニックへお問い合わせください。

最近、健康やダイエットのために筋トレを始めました。
最初の頃はトレーニングの翌日に筋肉痛がきて「しっかり鍛えられている!」と実感できたのですが、最近は同じメニューをこなしてもあまり筋肉痛にならなくなりました。
友人からは「筋肉痛がこないなら筋トレしている意味がないんじゃない?」と言われたのですが、やはりそうなのでしょうか?
頑張っている意味がないのではないかと不安になっています。

「筋肉痛がこない=筋肉が鍛えられていない」というのは大きな誤解(間違い)です。
筋肉痛がなくても、適切なトレーニングが行えていれば、しっかりと筋トレの効果はあります。
筋肉痛が起きるかどうかはトレーニングの負荷量よりも、トレーニングにおける「筋肉の動き方」によって変わります。
筋肉痛の有無だけでは、トレーニングの効果を判断するには不十分といえます。
もう少し詳しく解説
筋肉痛が起きやすいトレーニングと起きにくいトレーニング、そして筋トレの効果を見極めるポイントについて解説していきます。
筋肉痛が起きやすい運動・起きにくい運動:筋肉痛は「遠心性収縮」の時に起きやすい!
筋トレなどで日常では使わない強い力を発揮すると、筋繊維に微細な傷がつき、それを修復する際の「炎症」が筋肉痛の元になると考えられており、これは主に筋肉が「遠心性収縮」した時に生じると言われています。
遠心性収縮とは、筋肉に力を入れながらもゆっくりと引き伸ばされていく筋肉の収縮の様式のことを指します。
例えば、「持ち上げたダンベルを、重さに耐えながらゆっくり下ろす」運動や、日常生活では「階段を下る時」の太ももやふくらはぎの筋肉の動きがこの遠心性収縮になります。
この時、筋肉は最も大きな負荷を受けるため、筋肉痛を起こしやすくなります。
一方で、遠心性収縮とは逆に筋肉が縮みながら力を発揮する収縮様式である「求心性収縮」では、ほとんど筋肉痛が起きることはないと言われています。
例えば、「ダンベルをグッと持ち上げる時」や、「階段を上る時」の太ももの動きが求心性収縮になります。
仮に、求心性収縮のみの運動を行い、筋肉痛が来ない・ほとんどない場合でも、筋肉に負荷がかかっていれば筋肉はしっかりと成長することがわかっています。
身体が筋トレの負荷に「慣れる」と筋肉痛はこない
相談者様のように、最初は筋肉痛になっていたのに、最近こなくなったのはなぜでしょうか。
それはトレーニングに慣れてしまったことも理由にあるかもしれません。
筋トレで筋肉が成長するのは、言い換えると「慣れない負荷に対する適応反応」です。
この場合は、トレーニングによる「遠心性収縮」のダメージに適応したことが影響していると考えられます。
トレーニングの原則には、「漸進性負荷の原則」というものがあり、トレーニングをより効果的に行うには、扱う器具の重量や、反復回数といった負荷量を体の状態に合わせて増やしていく必要があるとされています。
つまり、筋肉痛が来ないということは、今のトレーニングの負荷量に適応するまでに体が成長したというサインでもあり、決してトレーニングの意味がないということではありません。
筋トレの効果を見極めるポイント
筋肉痛を追い求めて無理な回数や重さに挑みすぎると、逆に関節や腱を痛める原因になります。
筋肉痛の有無ではなく、以下のポイントで効果を確認しましょう。
- 前回より1回でも多く持ち上げられたか
- 前回と同じ回数を行った時の主観的な疲労感が少ないか(前回と同じ回数やった時に前回よりももう何回か挙げれそうかなど)
- 少しでも重い負荷を扱えるようになったか
- 正しいフォームで、狙った筋肉を動かせているか
このどれか一つでも達成できていればトレーニングは確実に効果を出しています。
筋肉痛は、あくまで「筋肉が引き伸ばされる強いストレスに驚いているサイン」であり、筋肉が成長するための必須条件ではありません。
筋肉痛がこなくなっても、扱える重さや回数が少しずつでも伸びていれば、あなたの筋肉は確実に強くなっていますので自信を持って続けてくださいね。
天神橋筋六丁目、天満、都島、南森町、東淀川区から通いやすいクリニック、天6整形外科では、手術が必要になる前に身体を治す、怪我をしてしまわない身体を作ることをモットーに診療を行っています。
上記の質問・疑問以外にも気になる事があれば、診察やリハビリの際にお気軽にお申し付け下さい。
●このコラムを書いた人

二宮 暉
患者様に合わせたリハビリテーションを実施し、日常生活におけるアドバイス、運動の指導を行い、一人ひとりに寄り添った治療を提供します。
また、当院のコラムを通して、より患者様の生活の質を向上させるような情報を発信していきます。
●得意分野
肩関節疾患(保存療法・術後)、投球障害(肩・肘)、トレーニング指導
記事監修:久保 卓也