【Q&Aコラム】ぎっくり腰になったら、絶対安静?それとも少しは動いたほうがいい?
当院の患者様から実際にいただいた、代表的なご質問をご紹介します。
※リスク・副作用、施術内容はコラム投稿時点での情報となります。最新の情報はクリニックへお問い合わせください。

休日に重い荷物を持ち上げようとした瞬間にピキッときて、そのまま動けなくなってしまいました。
おそらく「ぎっくり腰」だと思うのですが、昔、親からは「痛みが引くまで何日も絶対安静にして寝ていなさい」と言われました。
しかし最近、インターネットなどで「ぎっくり腰は少し動かしたほうが早く治る」という記事も目にします。痛くて動くのが怖いのですが、一体どちらが正しいのでしょうか?

現代の医学では「痛みのない範囲で、できるだけ普段通りの生活(動き)を続けたほうが治りが早い」とされています。
もちろん、痛みが強すぎて起き上がれない発症直後の数日間は無理をする必要はありません。
しかし、痛みが少し落ち着いてきた段階で、ベッドでずっと寝たきりでいる「絶対安静」は、かえって治りを遅くしてしまうため避け、無理のない範囲で少しずつ動かしていくことをお勧めします。
もう少し詳しく解説
「絶対安静」がNGな理由と、正しく回復させていく手順について解説していきます。
なぜ「絶対安静」はNG?
昔は「腰の痛みが完全になくなるまでずっと寝ている」のが常識とされていたこともありましたが、研究が進むにつれて以下のデメリットが明らかになりました。
- 筋肉が固まり、血流が悪化する
痛みを怖がって腰を全く動かさないでいると、腰周りの筋肉がガチガチにこわばり、血流が悪くなってしまいます。これにより、痛みを引き起こす物質が流れず、かえって痛みが長引いてしまうのです。
- 筋力が落ちて再発しやすくなる
数日間寝たきりでいると、腰を支えるための大切な筋力まで急激に落ちてしまいます。結果として腰への負担が増え、またすぐにぎっくり腰を繰り返す「負のループ」に陥りやすくなります。
痛みが元の2〜3割程度に落ち着いてきたら、無理のない範囲で日常生活に戻り、痛みの範囲でストレッチなどを取り入れることをお勧めします。
タイミングの判断はどうやる?
とは言いつつも、実際にどのような痛みの時が動かし始めるタイミングなのかの判断は難しいですよね。
こちらについても解説します。
- 発症直後(急性期)は「楽な姿勢で休む」
動くたびに激痛が走る最初の数日間(2〜3日程度)は、無理をせず安静にしましょう。
横向きに寝て、膝を軽く曲げてエビのように丸まる姿勢や、仰向けで膝の下にクッションを入れる姿勢が腰への負担を和らげます。
体を丸めると痛む場合にはもちろん、上記以外の楽な姿勢を取っていただいて結構です。
腰痛ベルトなどの装具を使うこともおすすめです。
- 少し痛みが引いたら「日常の動きから再開」
「痛いけれど、動けないことはない」という状態になったら、少しずつ動き始めましょう。
まずは無理のない範囲で日常生活を再開することが、筋肉をほぐして回復を早める一番のリハビリになります。
無理がなければ少しずつストレッチや体操なども取り入れることをお勧めします。
整形外科を受診する目安
「動かした方がいい」とは言っても、以下のような症状がある場合は無理をしてはいけません。
- 足やお尻にしびれがある、力が入らない
- どんな姿勢をとっても痛みがどんどん強くなる
- 1週間経っても痛みが全く引かない
これらに当てはまる場合は、ただのぎっくり腰(筋肉やスジの炎症)ではなく、「椎間板ヘルニア」や「圧迫骨折」など、別の病気が隠れている可能性があります。
ご自身の判断で動かさず、すぐに整形外科でレントゲンやMRIなどの正確な検査を受けてください。
ぎっくり腰の治療は、「最初の激痛期だけ安静にし、動けるようになったら少しずつ日常の動きを再開する」のが現代の正しい対処法です。
「本当に動かして大丈夫かな?」「いつから仕事に復帰すればいいだろう?」と不安な方は、自己判断せずに当院へお越しください。
お薬や注射でツラい痛みをしっかりと和らげ、理学療法士が安全な身体の動かし方を丁寧にアドバイスさせていただきます。
天神橋筋六丁目、天満、都島、南森町、東淀川区から通いやすいクリニック、天6整形外科では、手術が必要になる前に身体を治す、怪我をしてしまわない身体を作ることをモットーに診療を行っています。
上記の質問・疑問以外にも気になる事があれば、診察やリハビリの際にお気軽にお申し付け下さい。
●このコラムを書いた人

二宮 暉
患者様に合わせたリハビリテーションを実施し、日常生活におけるアドバイス、運動の指導を行い、一人ひとりに寄り添った治療を提供します。
また、当院のコラムを通して、より患者様の生活の質を向上させるような情報を発信していきます。
●得意分野
肩関節疾患(保存療法・術後)、投球障害(肩・肘)、トレーニング指導
記事監修:久保 卓也