【Q&Aコラム】骨盤矯正をすると痩せるって本当ですか?
当院の患者様から実際にいただいた、代表的なご質問をご紹介します。
※リスク・副作用、施術内容はコラム投稿時点での情報となります。最新の情報はクリニックへお問い合わせください。

産後から体型が崩れてしまい、SNSや広告で「骨盤矯正でマイナス5キロ!」「骨盤のゆがみを取って脂肪燃焼!」といった言葉をよく見かけます。
本当に骨盤の位置を治すだけで、お腹の脂肪が燃えて痩せるのでしょうか?
試してみたい気持ちがある半面、少し怪しいなとも思っています。

「骨盤を矯正するだけで、直接脂肪が燃えて痩せる」という医学的根拠はありません。
骨そのものに脂肪を燃焼させる働きはないからです。
しかし、骨盤の傾きやわずかなズレを整え、周囲の「筋肉のバランス」や「姿勢」が改善することで、お腹がへこんでスッキリ見えたり、むくみが取れやすくなったりする可能性はあります。
もう少し詳しく解説
上記の回答にもあるように、骨盤矯正をすることに、痩せる効果はありません。
では、なぜ「骨盤矯正=痩せる」というイメージが広まっているのでしょうか?もう少し詳しく解説していきます。
そもそも骨盤が「開く」「ズレる」ってどういう意味?
大前提として、骨盤は非常に強力な靭帯でガッチリと固定されており、日常の動作や出産で数センチも大きく「開く」「ズレる」ことは起こりません(本当に言葉通りの現象が起きていたら激痛で歩けません)。
骨盤のつなぎ目である「仙腸関節(せんちょうかんせつ)」という部分に数ミリ程度のわずかなズレが生じて、これが腰痛などにつながることはあるものの、見た目やレントゲンなどでわかるほど動いてしまうことは医学的にあり得ません。
では、世間で言われている「骨盤のゆがみ」とはどういうことかというと、上記のようなわずかな関節のズレがある場合以外では、骨盤全体が前や後ろに「傾いている状態」を指していることがほとんどかと思われます。
なぜ骨盤矯正で「痩せた」と感じる人がいるの?
「骨盤矯正=骨盤の傾きを整える」だけでは直接脂肪が減ることはありませんが、それでも痩せると言われるのには理由があります。
- 姿勢の改善によるスタイルアップ
骨盤が前に倒れている(≒反り腰)と、おへそや下腹が前に突き出るような姿勢になります。この傾きを正しい位置に戻す(姿勢を良くする)だけで、お腹がスッと引っ込み、見た目が細く見える場合があります。
- 新陳代謝の改善による長期的なダイエット効果
上記により姿勢の改善が得られると、姿勢が悪かったときに使えていなかった筋肉が使えるようになってきます。これにより、筋肉が使えていなかった分の代謝が増え、結果的に消費カロリーが増えるため、長い目でみるとダイエット効果があるとも言えます。
これらが影響して「骨盤矯正=痩せる」といった表現がなされているのではないかと思います。
根本から変えるなら「自分の筋肉をうまく使うこと」が必須です!
しかし、仮に骨盤矯正をして姿勢を良くしたとしても、実際に効果を感じるためには、注意すべきポイントがあります。
- 他人に整えてもらうだけでは元に戻る
整体などで外から力を加えて一時的に良い姿勢を作っても、それを支える「自分の筋力」がなければ、重力に負けてすぐに元の悪い姿勢に戻ってしまいます。
- 運動とセットで行うことが大切
本当の意味で引き締まった身体を作るには、硬くなった関節や筋肉をストレッチでほぐし、骨盤を支えるインナーマッスルやお尻の筋肉をご自身の運動で鍛えることが一番の近道です。
骨盤矯正(仙腸関節の調整や骨盤周りの姿勢改善)は、脂肪を直接燃やす効果はありませんが、姿勢の改善により痩せやすい身体を作ったり、身体を正しく使えるようにするためには効果的です。
ただし、効果はあくまでも一時的であるため、「受けて終わり」にならないように、それをきっかけにご自身の筋肉を正しく使う習慣をつけていく必要があります。
当院のリハビリでも、腰痛改善の目的で、骨盤へのアプローチや正しい姿勢の作り方、筋肉の鍛え方を指導していますので、気になる方はぜひご相談ください。
天神橋筋六丁目、天満、都島、南森町、東淀川区から通いやすいクリニック、天6整形外科では、手術が必要になる前に身体を治す、怪我をしてしまわない身体を作ることをモットーに診療を行っています。
上記の質問・疑問以外にも気になる事があれば、診察やリハビリの際にお気軽にお申し付け下さい。
●このコラムを書いた人

二宮 暉
患者様に合わせたリハビリテーションを実施し、日常生活におけるアドバイス、運動の指導を行い、一人ひとりに寄り添った治療を提供します。
また、当院のコラムを通して、より患者様の生活の質を向上させるような情報を発信していきます。
●得意分野
肩関節疾患(保存療法・術後)、投球障害(肩・肘)、トレーニング指導
記事監修:久保 卓也