【Q&Aコラム】MRIとCTの違いって何?

腰の痛みが続いているので、先生から「一度、詳しい検査をしましょう」と提案されました。
その時に「MRI」か「CT」の話が出たのですが、正直この2つの違いがよく分かりません。
どちらも筒の中に入る検査ですよね? どっちの方が性能が良いとか、被ばくの心配がないとかあるんでしょうか?

確かに見た目はよく似た「ドーナツ型の機械」ですし、違いが分かりにくいですよね。
MRIとCTは「優劣(どっちが凄いか)」があるのではなく、「得意分野」が全く異なります。
ざっくり言うと、「神経、筋肉、骨の内部の異常、腫瘍」を見るならMRI、「骨折」を見るならCTが適しています。
被ばくに関しては、MRIは磁気を使うため被ばくゼロですが、CTは微量の被ばくがあります。
もう少し詳しく解説
MRIとCTの基本的な違いと、一般的にMRIやCTが使われるイメージのある脳や腫瘍の検査での使い分け、そして整形外科での使い分けについて解説します。
MRIとCTの違い
MRIとCTの最大の違いは「何を使って画像を撮るか」であり、それによって何を見るのが得意かが異なります。
| 特徴 | MRI (磁気共鳴画像) | CT (コンピュータ断層撮影) |
| 原理 | 磁石と電波の力 | X線(放射線)の力 |
| 被ばく | なし(0) | あり(微量) |
| 検査時間 | 長い(20分〜40分) | 短い(数分〜10分) |
| 得意なもの | 神経、筋肉、不顕性骨折、腫瘍の性質診断 | 骨折 |
整形外科での使い分け
当院のような整形外科では、上記の特性を踏まえてMRIとCTを以下のように明確に使い分けています。
特にMRIは「神経の圧迫の程度」、「半月板の損傷や靭帯の損傷」、「レントゲンで見えない骨折(不顕性骨折)」、「骨挫傷や初期の骨壊死のような骨の内部の異常」、「腫瘍」を見つけるのに役立ちます。
MRIを選ぶケース(不顕性骨折の有無・軟部組織や神経を見たい時)
- 椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症
神経がどこで圧迫されているか詳しく見るため。
- 半月板損傷・靭帯損傷
レントゲンには写らない膝のクッションや筋を見るため。
- 不顕性骨折(隠れた骨折)
転倒して激痛があるのに、レントゲンでは「異常なし」と言われる骨折です。
MRIなら、骨の中の出血や腫れ(骨髄浮腫)が白く反応して写るため、早期発見が可能です。
- 骨の内部の異常
骨挫傷、初期の骨壊死(大腿骨頭壊死など)などの骨の内部で生じている異常。
特に、レントゲンでわかりにくい初期の骨壊死を見つけることが可能です。
- 軟部腫瘍
手足にできた「しこり」の正体を診断するため。
CTを選ぶケース(骨の形状・全体像)
- 骨折の有無
レントゲンで判断しにくい微細な骨折の有無を見るため。
- 複雑な骨折
骨がどのように砕けているか、3D(立体)で把握して手術計画を立てるため。
- 骨の石灰化
肩の石灰沈着性腱板炎などで、石灰の大きさや位置を正確に見るため。
- 手術後の骨癒合のチェック
手術で入れたボルトやプレートなどの金属が入っていても、レントゲンより骨の癒合(くっつき具合)を詳細に確認できるため。
検査における重要な注意点:事前に申告するべき内容
特にMRIは強力な磁石を使います。心臓ペースメーカー、人工内耳、人工関節、などが体内にある場合や、入れ墨(タトゥー)が入っている方は、検査ができない(または特別な設定が必要な)場合がありますので、必ず事前に医師や技師に伝えてください。
また、「閉所恐怖症」の方も、事前に相談いただければ配慮が可能な場合があります。


なお、当院にはMRI、CTの設置はありません。
近隣の画像診断専門クリニックに紹介をして、MRI、CTの撮影をする形となりますので、予めご了承下さい。
MRIとCTは、「MRI=神経や筋肉、レントゲンで見えない骨折、腫瘍の検査」、「CT=骨の骨折や形状、全身チェック」というふうに得意分野が違います。
「高い検査だからMRIの方が良い」というわけではなく、疑われる病気を見つけるために最も適した検査を医師が選んでいます。
特に「レントゲンで異常なしと言われたけど痛い」という場合は、MRIでしか見つからない骨折(不顕性骨折)の可能性もあるため、医師と相談してみてください。
天神橋筋六丁目、天満、都島、南森町、東淀川区から通いやすいクリニック、天6整形外科では、手術が必要になる前に身体を治す、怪我をしてしまわない身体を作ることをモットーに診療を行っています。
上記の質問・疑問以外にも気になる事があれば、診察やリハビリの際にお気軽にお申し付け下さい。