大阪市北区天神橋
天六駅近くの整形外科・リハビリテーション科・骨粗しょう症・交通事故治療

骨粗鬆症(骨粗しょう症)を予防する食事について②ビタミンDと骨粗鬆症(骨粗しょう症)

こんにちは、天6整形外科理学療法士の二宮です。

今回は骨粗しょう症を予防するための食事第二弾、ビタミンDと骨粗しょう症についてのお話をしていきます。

当院で受診をされた骨粗しょう症患者の方には、血液検査などでビタミンDが少ない、食事や日光浴で改善を図りましょう、と言われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そんなビタミンDがなぜ骨粗しょう症の治療に必要と言われるのか、そしてそのビタミンDを効率よく摂取する方法について解説していきます。

それでは、内容に入っていきましょう。

▽あわせてお読み下さい

ビタミンDの役割とは

ビタミンDとは

ビタミンDは、体内のカルシウムの吸収と代謝を調節する役割を持つ栄養素です。

ビタミンDは免疫機能の調整、筋力や筋機能を改善することにも関与しています。

ビタミンD不足と骨粗鬆症(骨粗しょう症)の関係

ビタミンDが不足すると、腸管からのカルシウムの吸収がうまく行えず、骨に必要なカルシウムが不足してしまい、骨が弱くなってしまいます。つまり、骨密度が低下し、骨がもろくなるため、骨粗しょう症になる可能性が高まります。

ビタミンD不足は、骨粗しょう症のリスクを高めることが知られています。

ビタミンDが骨粗鬆症(骨粗しょう症)の治療に有用な理由

ビタミンDは不足すると骨粗しょう症のリスクを高めますが、その逆を言えば、ビタミンDを摂取することは骨粗しょう症の予防や治療に有用といえます。

ビタミンDを摂取することで、腸管からのカルシウムの吸収が増加し、骨を作るための材料が十分ある状態を作ることができるため、骨密度の低下を抑制することができます。

また、筋力など筋肉の機能改善により、転倒を予防し、骨折のリスクを低減する[※外部サイトへ移動]効果も期待できます。

骨粗鬆症(骨粗しょう症)を治療・予防するために必要なビタミンD摂取量

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年度版(日本骨粗鬆症学会)[※外部サイトへ移動]では、1日のビタミンDの摂取量は10〜20 µg程度(20μg=800IU)を推奨しています。

また、ビタミンDは日光浴でも体内で生成されますが、日照によるビタミンD生成は以下のような実験があります。

国内3地域(札幌・つくば・那覇)において、顔と両手を露出した状況で、5.5 µgのビタミンD3を産生するのに必要な日照への曝露時間を求めた報告によると、那覇では冬季でもビタミンD産生が期待できるが、12月の札幌では正午前後以外ではほとんど期待できず、晴天日の正午前後でも76分を要するという結果であった。
しかし、これは晴天日に限定した算出であり、晴天日に限定しなかった場合、冬季の札幌では、最大限に見積もっても、5µg程度産生と考えられた。
                                                                                         (引用元:独立行政法人国立環境研究所)

上記の実験結果のように、日光浴だけで骨粗しょう症に必要なビタミンDを生成することは、住んでいる場所にも大きく左右差されるためあまり現実的ではないかもしれません。

そこで重要となってくるのが食事でビタミンDを摂ることですが、ビタミンDはどんな食材に含まれるのでしょうか?

ビタミンDが豊富に含まれる食材

ビタミンDが豊富に含まれる食材

ビタミンDが豊富に含まれる食材は、きのこ類、魚介類などが挙げられます。

特に魚介類はビタミンDが豊富で、鮭やマグロ、サバなどがよく知られています。

きのこ類のビタミンD含有量

食材名100gあたりに含まれるビタミンD量(μg)
きくらげ(乾燥)17.1
まいたけ4.9
えのき0.9
ぶなしめじ0.6
しいたけ0.4
干ししいたけ2.5

きのこ類もビタミンDが豊富で、特にきくらげやまいたけ、えのきなどに多く含まれます。

また、きのこ類は上の表の干ししいたけとしいたけのビタミンD量の比較でわかるように、日光に当てることで、ビタミンDが増えるので、天日干しされたものを中心に選ぶとより効果的です。

魚介類の類のビタミンD含有量(特にビタミンDが豊富なもの)

食材名ビタミンD量(μg)
サケ(切り身一切れ,80g)25.6
イワシ(丸干し一尾,30g)15.6
サンマ(一尾,100g)14.9
カレイ(一尾,100g)13.0
ブリ(一切れ,80g)6.4
しらす干し(大さじ1杯,10g)6.1

魚介類には、サケやイワシを主として、ビタミンDが豊富に含まれます。

特に、サケや青魚などは、脂肪分が多いため、脂溶性ビタミンであるビタミンDの吸収率も高く、効果的に摂取することができます。

食事からのビタミンD摂取量の目安と摂取時に意識すること

ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、脂肪分の多い食品と一緒に摂取することで吸収がよくなります

上記にて挙げているサケやその他青魚は、脂肪分を多く含んでいる他、DHAやEPAなど身体に良いとされる脂肪酸も豊富に含まれているため、これらの食材ときのこを組み合わせるなどして摂る方法がおすすめです。

まとめ

今回は、骨粗しょう症とビタミンDについて、ビタミンDがなぜ骨粗しょう症の治療や予防によいか、ビタミンDはどのようなものから摂れるのかについてお話しました。

天6整形外科では、手術が必要になる前に身体を治す、怪我をしてしまわない身体を作ることをモットーに診療を行っています。

という方は是非当院にお越しください。

実際に問題が大きくなり、日常生活が困難となる前に受診をすることが、早期に回復するために重要です。簡単なお悩みでも構いません、皆様のご来院をお待ちしております。