寒い時期も注意!真冬のこむら返りについて
こんにちは、天6整形外科理学療法士の二宮です。
今年は暖冬が続きましたが、いよいよ寒さが厳しくなってきました。
以前夏頃に、真夏に起こりがちなこむら返りについてお話をしましたが、実はこむら返りは寒い冬にも起こりやすくなります。
皆様の中にも、真冬によくこむら返りになる経験がある方がいるのではないでしょうか?
今回は、そんな真冬のこむら返りについてお話していきます。
寒くて辛い真冬の夜、そんな中でこむら返りの痛みで目が覚めるなんて悪夢でしかありません。
今回の記事を読んで、冬もこむら返り対策を徹底しましょう!
なお、夏のこむら返りについては以下の記事をご参照ください。
目次
そもそもこむら返りとは?
まずは、以前の記事を引用しながら、こむら返りについて解説します。
こむら返りとは、突然生じる筋肉が激しく収縮して痛みを伴う症状を指します。
こむら返りは、一般的に足がつるというイメージがあるように、ふくらはぎや足首、足の裏などの筋肉によく起こりますが、それだけでなく、全身のどの筋肉にも起きる可能性があります。
次はこむら返りの原因についてお話していきます。
こむら返りの原因とその予防方法
こむら返りの原因にはいくつか種類があります。
こむら返りがどんな原因で起きるかを知ることで、予防もしやすくなるので、しっかり確認していきましょう。
①脱水
こむら返りの原因の一つは脱水です。
脱水状態となり水分不足になってしまうと、体内の水分バランスや電解質(ミネラル)の不足により筋肉が十分な代謝を行えず、運動神経が過敏な状態になってしまい、こむら返りが生じやすくなります。
つまり、こむら返りを予防するためには十分な水分摂取が必要といえます。
一日に必要な水分摂取量は、成人で一日あたり約2.5Lと言われています。
こむら返りになりやすい人は、一日の水分摂取量を見返してみましょう。
②電解質(ミネラル)の不足
脱水の説明でも触れていますが、体内の電解質(ミネラル)の不足も筋肉の代謝を十分に行うことができない状態を作り、こむら返りが生じやすくなります。
ミネラルの代表としては、塩分が挙げられます。
水分と電解質が同時に補給でき、体液と同じ浸透圧なために吸収もされやすいという点で、当院では少しスポーツドリンクを取り入れることも推奨していますので、脱水・電解質不足の対策として是非検討してみてください。
③筋肉疲労・冷え
こむら返りは、筋肉が疲労によりうまく収縮と弛緩が行えない状態になっても生じると言われています。
また、筋肉は冷えてしまっても収縮しやすい状態になり、結果として収縮と弛緩をうまく行えず、こむら返りが生じやすくなってしまいます。
対策としては、ストレッチや温めることにより筋肉の疲労を軽減することが挙げられます。
こむら返りは上記のような原因で生じやすい症状です。
こむら返りを予防するためにも、十分な水分摂取、汗をかきすぎた場合はミネラルの補給、部屋の空調温度や風向きの調整をしっかりと行いましょう。
真冬にこむら返りが起きやすくなる理由は?
さて、ここまで以前のコラムでも書いたこむら返りについての振り返りをしてきました。
しかし、内容を見てみてもそのほとんどが夏に起きやすい印象を受けます。
次は、なぜ真冬にもこむら返りが起きやすくなるのかについて確認していきます。
原因①のどが渇かず水を飲まなくなる
人間は一般的に、寒い時期になると夏と比較して汗をかかないために喉が渇きにくく、水分の摂取量が減少する傾向にあります。
これにより、結果として体内の水分量が少なくなってしまうため、脱水状態となり、こむら返りが起きることがあります。
冬だから、喉が渇いた感じがしないからといって水分摂取を怠らないように注意が必要です。
原因②冬の夜は意外と汗をかく
寒い冬は温かい寝具で眠る人は多いですよね。
人によっては暖房をつけたまま寝ているかもしれません。
人間は特に眠り始めの3時間の間に、深く眠るために体温を下げようとして寝汗をかこうとします。
このとき、部屋や布団の中が温かく就寝した際の体温が高い状態であればあるほど、体温を下げるための寝汗の量は増えてしまいます。
特に蒸れやすい寝具の場合はより寝汗が多くなってしまいます。
この寝汗の量の関係により、冬でも就寝中に原因①でも述べたような脱水状態になったり、体内の電解質(ミネラル)が不足したりすることが考えられ、こむら返りが起きやすい身体になることが考えられます。
冬の夜は意外と汗をかきますので、水分不足、電解質(ミネラル)不足には注意が必要です。
原因③寒さで身体が冷えやすい
原因②とは逆の意見のように感じますが、冬は当然ですが気温が高いため、朝昼夕関係なく身体が冷えやすいです。
こむら返りの原因には筋肉の冷えも関係しますので、単純に季節柄寒いということがそのままこむら返りが真冬に起きやすい原因ということになります。
暑がりだから、寝汗をかくからといって、極端な薄着などは避けるように注意が必要です。
上記のように、冬は夏とはまた違った部分で脱水、電解質(ミネラル)不足、冷えが生じやすく、注意が必要です。
こむら返りが起きやすい人は上記の点に注意をしてみてください。
こむら返りの対処法
さて、こむら返りになってしまう原因がわかったところで、実際にこむら返りになってしまった場合はどのように対処していけばよいのかについて確認していきましょう。
以前のコラムの内容の振り返りも含めてお話していきます。
①まずはしっかりと筋肉を伸ばす
もしこむら返りが起こってしまった場合は、こむら返りが起きている筋肉をしっかりとストレッチして伸ばしてあげましょう。
こむら返りの最中にストレッチを行うことは、痛みを伴う場合が多いですが、このときにしっかりとストレッチができていないと、筋肉のこわばりがあとに残ってしまい、痛みが長引く原因になってしまいます。
こむら返りが起きていて痛みが生じているときこそしっかりとストレッチをしましょう。
もし、しっかりとストレッチをして、こむら返りが収まったあとも筋肉のこわばりや痛みが残っていた場合は次の方法を試してみてください。
②温める・マッサージをする
もし、こむら返りが収まったあとも筋肉のこわばりや痛みが残っていた場合はお風呂やシャワー、その他の手段で筋肉を温めて上げましょう。
温熱刺激により、筋肉の血流が良くなったり、運動神経の過度な活動の抑制が生じ、結果として筋肉のこわばりが軽減を図る事ができます。
特に、冬のこむら返りは身体が冷えやすいことも起きやすい原因ですので、しっかりと温めてあげましょう。
また、血流を改善するという意味では、マッサージも効果的です。
③薬を飲む
こむら返りがどうやっても繰り返される場合などには薬を飲むという選択もあります。
特にこむら返りには芍薬甘草湯(68番)という漢方がよく効き、こむら返りの治療や予防に効果があるとされます。
当院でも処方は可能なので、こむら返りにお悩みの患者様がおられましたら是非当院にてご相談ください。
こむら返りの対処法には、上記のような方法があります。
こむら返りになってしまった場合はまずはすぐに伸ばす、その後温めたり、マッサージをしたりして、それでも辛い場合は薬の検討を行いましょう。
まとめ
今回は、こむら返りについて、夏だけでなく冬も起きやすい理由を中心にお話をしました。
夏だけでなく、冬も水分や電解質(ミネラル)の摂取量に注意が必要です。
また、こむら返りが起きてしまった場合の対処法は夏と同様に、まずはすぐストレッチをする、そして温めたりマッサージをしたりして対応したり、繰り返す場合には薬を試すなどの対応をしてみましょう。
天神橋筋六丁目、天満、都島、南森町、東淀川区から通いやすいクリニック、天6整形外科では、手術が必要になる前に身体を治す、怪我をしてしまわない身体を作ることをモットーに診療を行っています。
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早期の治療開始や予防のための行動が、症状の悪化を防ぐには最も重要です。
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