肘内障とは
橈骨頚部を覆っている輪状靭帯が移動して橈骨頭に部分的に乗っかった状態です。
簡単に言い換えると、肘の一部の靭帯がずれたことにより肘が動かせない状態です。
俗に言う肘が抜けた状態ですが、上記のように靭帯がズレた状態なので、肘内障は正確には脱臼ではありません。
歩き始めから小学入学前までの子どもに多いです。
肘内障の症状
肘内障の症状には以下のようなものがあります。
- 肘を動かさない
- 肩が脱臼しているように見える
- 動かそうとすると痛みが出る
肘内障の原因
急に小児の手を引っばり、ひねった時に生じることが多くみられます。
具体的には以下のような場面での発症が見られます。

家族の微笑ましい場面ではありますが、一度肘内障になったしまった場合や肘内障になってしまうのが気になる場合は行わないほうが良いでしょう。
肘内障の治療
靭帯をもとの位置に整復します。
関節脱臼や骨折との区別のためにレントゲンの撮影なども行った上で行う場合があります。
院長より
子供の手を引っ張ってしまう状況は多々あるかと思います。肘内障であれば整復(自然な位置に戻す)することですぐに動かせるようになります。肩をあげられなくなった、肘を痛がっているなどの症状が出た場合にはすぐに受診ください。